≪紀行文≫ |
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~~~快晴の嶽薬師~朴坂山~要害山を全縦走し、藪漕ぎを経験した~~~ |
7年前に会山行で歩いた要害山~朴坂山~嶽薬師縦走路の記憶で、このルートを会山行で計画しようと2020~21年に6回歩き、この度10月の会山行で快晴の中ようやく実施した。ほぼ2年毎の11月頃にこの山行が計画されていたが、いつも雨で流されて7年ぶりである、7年前以前も記憶がないくらい前のようである。 |
新潟駅から小型バス1台で11名を乗せ新潟駅7時過ぎ出発、ベイシア新潟豊栄店で1名、聖籠新発田ICから1名を乗せ計13名となる。
荒川胎内ICで下り、国道131号線から高坪山の登山口へ行く途中のグリーンパークあらかわ総合運動公園でトイレタイムと登山靴履き替えを行い、荒川頭首工にかかっている橋を渡り、少し走って小岩内地区の道路で降り、少し歩いて薬師堂駐車場がある先の嶽薬師小岩内登山口から薬師堂を参拝して左手から8:51登山開始。 |
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今回のルート(クリックで拡大) |
距離と高低差 |
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グリーンパークあらかわ総合運動公園でトイレタイムと登山靴履き替え |
嶽薬師小岩内登山口・上は薬師堂 |
薬師堂に御参りして登山安全を祈る |
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緩やかな登りが続く |
姥杉(回り4.3m)で休憩 |
姥杉から急登が始まる |
今回の縦走の最初の山は、国土地理院1/25000分地図に記載の「嶽薬師」で、地元では薬師山とも呼ばれており、山頂は市村境界を少し離れて村上市に位置し、同市小岩内集落からの登山道が知られているが、当村の桂集落からも登山道がある。
山頂に薬師如来の御堂が建ち、古くから信仰の山として周辺の人々から親しまれてきた山。
小岩内集落内を案内標識に従って進んで神社の境内から登山道に入る。油こぼしと書かれた展望地があり、荒川町、日本海が見え、少し進むと姥杉(樹齢800年)と書かれた杉の大木が現れ、周りにも数本、大きな杉がある。
その後、岩まじりの急登となり途中大きな岩が見えるが、これは立岩で荒川、高坪山、二王子岳が展望できるそうだ。うがい池を過ぎるとすぐにその先立岩の表示があった。
桂集落からのルートと合流、朴坂山への縦走路の分岐を通り、嶽薬師登山道脇の四等三角点を通過すると9:56嶽薬師山頂に到着。嶽薬師山頂には神社と石祠がある。 |
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386.7mの四等三角点(嶽薬師岳) |
391mの薬師堂奥の院(実質嶽薬師頂上) |
頂上から4分戻った場所にある朴坂山への分岐点 |
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分岐から笹藪などで登山道がわからない |
藪をかき分け進む |
「観音岩↑」の標識から右朴坂山が見える |
朴坂山への分岐点に戻ってミクラ山を目指したが、分岐からミクラ山までの尾根道、そして朴坂山頂上近くまで刈り払いが全くされておらず、初藪漕ぎ経験者は面食らったのでは。
朴坂山までの縦走路のピークはミクラ山399mで、薮の濃い尾根道を登りここまで多少アップダウンは何回もあったが少し涼しい風が吹いて気持ちいい縦走路。途中朳差岳やこれから縦走する尾根もよく確認でき、10:28ミクラ山に着いた。ミクラ山山頂には、山頂標識が設置されている。
ミクラ山を越えるとアコヤ谷の297m最低鞍部へ100m一気に下り、そこから438mの朴坂山まで141m登り返し。ミクラ山からの下りも斜度がキツイのだが朴坂山山頂稜線分岐まで登るのもキツイ、特に分岐直前の斜度は、上から見ると登山道が見えないほど。鞍部に着くと(あこや谷鞍部)と書かれた看板があった。
最後の急登の途中で休憩し、振り向いてミクラ山、嶽薬師をながめる。朴坂山の尾根道に出て左手に行き右手に折れ小さなお堂前を通り朴坂山山頂に11:34着く。
山頂40m先の展望台で快晴なので新保岳、鷲ヶ巣山、光兎山、奥は朝日連峰、手前は荒川と一望できた。 |
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この先のミクラ山 |
ミクラ山(399m)で休憩 |
ミクラ山からの急坂を笹などを掴み下りる |
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最低鞍部を超え朴坂への急登が始まる |
朴坂山への途中振り返ってミクラ山と奥嶽薬師 |
山頂稜線分岐にたどり着く |
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お堂前を通り奥朴坂山山頂 |
一等三角点本点のある朴坂山山頂 |
山頂で昼食 |
朴坂山は、「新潟100名山」の一つ、日本に三百数十点しかないとされる「一等三角点本点」のある山として知られている。
ピストンであれば、麓の朴坂集落から1時間半程度で山頂に達することができ、山頂からは、先に説明した山々が眺望できる。また、荒川の支流・女川の左岸に形成された河岸段丘は多い箇所で5段にも及び、その見事な地形上に近年整備改良された美田の広がりを見下ろすことができる。
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展望台から左鷲ヶ巣山、真ん中光兎山、奥は朝日連峰 |
山頂で集合写真 |
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手前左ミクラ山と右嶽薬師 |
朴坂山登山口との分岐 |
分岐から次に行くタカツボ山 |
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広く刈り払いされたタカツボ山頂 |
朴坂と要害山の縦走路中間にある「大欅」 |
三の輪山到着 |
朴坂山山頂で神社と一等三角点を確認してタカツボ山に向う。最初は刈り払いされていた平坦な尾根道を登ると初めて広く刈り払いされていたタカツボ山に13:09着いた。タカツボ山には山頂標識がある。
タカツボ山から三の輪山までは、他が狩り払いされていてもこの間は全く整備されていない。道迷いがありそうな登山道である。
途中に「大ケヤキ」と「さなぶりの松」、滝谷川鞍部から斜面をトラバース気味に登ると三の輪山に着いた。三の輪山山頂は少し広く、三角点と山頂標識がある。三の輪山から下って、種松分岐から要害山を目指す。三の輪山から分岐までは整備されていないので、倒木ありで歩きにくい。分岐から山頂を超え、登山口までは一番整備されていて歩きやすい。
要害山に14:46着く。山頂では、歩いてきた嶽薬師と荒川、高坪山山塊、櫛形山脈そして日本海と展望できる。
要害山は、登山口には戦国時代に名を馳せた色部氏の居城、平林城跡があり、色部勝長は川中島の合戦で上杉謙信や景勝に従い、子の顕長は御館の乱で活躍した武将だ。城跡には虎口跡や曲輪、空堀、土塁などが残っているので、時間があればじっくりと見学したい。片道1時間ほどの登山道の途中にも、城戸跡や処刑場跡、物見台などがあり、海側に開けた山頂からは日本海や佐渡、角田山、弥彦山を見渡すことができる。 |
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要害山直前の館岩 |
要害山山頂(平林城要害山主曲輪)到着 |
山頂から左・高坪山、右奥・櫛形山脈 |
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要害山山頂で展望と休憩 |
物見山 |
平林城跡手前の要害山登山口に到着 |
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平林城跡案内図で歩いてきた山や城跡を確認 |
平林城跡入口到着 |
平林城跡入口にある駐車場到着 |
今回の朴坂山山塊縦走は、小岩内の嶽薬師登山口から左回りに嶽薬師、ミクラ山、朴坂山、タカツボ、三の輪山、要害山、物見山まで縦走し平林城址に降りる、7年ぶりの同じコースの逆コースの山行でした。縦走路は行政が整備していないこともあるのか、薬師小岩内登山口~嶽薬師、朴坂山~朴坂山登山口分岐、要害山~要害山登山口の間程度しか整備されていなく、縦走路の7割程度は藪漕ぎで縦走と藪漕ぎの経験をしてもらった。
ほぼ縦走路は明確であるが、初めて行く人は登山道を探す必要がある箇所もある。しかし、気軽に周回コースを登ることができる山域である。
朴坂山を過ぎると、これまでの道とは違い歩きやすく、タカツボ山から要害山は晴れたので気持ちのいい道が続く。最後、要害山からの展望は、縦走を締めるにふさわしい、快晴で清々しい景観だった。
少ない人数で、かつ力量も足も揃っていたので、順調に時間通りに山行が終了した。 |
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